多様な階層の声に耳を傾ける経団連に(1月11日付朝刊社説「多様な産業の声に耳を傾ける経団連に」に思う

11日付社説は、経団連の次期会長に東レの榊原会長が就任することが内定したのを受け、「経済の担い手の産業は多様になっている。新会長は産業界の声を幅広く受け止め、政府や社会との対話を深めてもらいたい」と求めている。これはその通りで、経済がサービス化して物作りに強いだけでは利益が上げにくくなっている。日本の企業ももっとオープンマインドになって、各分野に強みを持った企業が連携して世界市場に出ていかないと勝負にならない。
しかしもうひとつ重要な視点は、企業だけが栄えて、企業活動の本来の目的である国民経済の発展が阻害されるような事態、いわば「企業栄えて、国民は疲弊」という状態に陥らないよう、経団連が広い視野で活動することである。確かに賃上げでは政府の要請に応えて積極的対応を呼びかけるなどの変化は窺えるが、法人税率引き下げや、雇用の規制緩和などの要求は、どちらかというと近視眼的に企業の利益を追求するもので、働くものや消費者の利益にも配慮して、バランスの取れた経済を目指そうとする立場は感じられない。
個々の企業ならともかく、「財界の総本山」と呼ばれる経団連であれば、企業活動が寄って立つ基盤である日本経済の総合的発展を考えた活動や主張を期待したい。重厚長大企業が強くなり、輸出が増えて、企業が儲かれば、他の産業や中小企業にも好景気が波及し、その結果として働くものの賃金と生活が向上するなどという「風が吹けば桶屋が儲かる」式の経済理論を信じる人は最早少ないだろうから。

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