ゆでガエルにならぬよう注意(4月27日付朝刊13面 湾岸危機「想定外」の迷走に思う)

本日の「熱風の日本史」シリーズは、1990年の湾岸戦争時に資金支援に加えて自衛隊派遣を求められて対応に苦慮した日本の迷走ぶりを振り返っている。湾岸戦争というとつい先日のことのように思い出されるが、今年入社してきた大卒新入社員が1991年生まれだから、もうふた昔以上前のことになる。
憲法9条の下でこの時まで自衛隊を海外に派遣したことのなかった日本は、憲法を盾に多国籍軍や周辺諸国への資金援助で済まそうとしたが、アメリカは"show the flag"と執拗に自衛隊の派遣を迫ってきた。時の海部内閣は「国連平和協力法」を制定して人的貢献を模索したが、自衛隊の国連軍参加は違憲との解釈は覆らず廃案となった。湾岸戦争停戦後、日本は自衛隊の掃海艇派遣に踏み切り、月日を経て平和維持活動への参加などへ活動範囲を広げている。
当然のことながらこの間憲法は全く変わっていないが、解釈だけがどんどんと変わり、関連の法律も整備されて自衛隊が武器を持って海外に出るようになり、現政権は永年違憲として封印されてきた集団的自衛権の行使も認めようとしている。現下の国際情勢をみると何となく違和感はないように感じてしまう人が多いが、こうして過去を振り返ると、我々は憲法の原則を変えることなく、場当たり的な対応で何と遠くまできてしまったことか。取り返しのつかない川を渡る前に、歩んできた道、これから行こうとする道をしっかり検証して国民多数が本当に納得しているかどうか確認してもらいたい。ぬくぬくと変化を見過ごしてゆでガエルにならないように。いつか踏み外した道に再び迷い込まないように。

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