やっぱりおかしい法人税減税(6月19日付朝刊28面経済教室「法人税改革 引き下げ恩恵は労働者に」)

先週に引き続いて法人税にこだわっている。そんな中で6月19日付経済教室は目からうろこの論点を提示してくれた。
ひとつは2012年度の法人税負担額の業種別内訳だが、製造業の26%に対し、サービス業と卸売業、小売業の合計が36%に達している。法人税引き下げ議論では、国際競争力強化が目的として語られることが多いが、国際競争にさらされる製造業はすでにあまり法人税を負担していない。むしろ国内市場を対象にした業種が法人税の1/3以上を負担しているという事実。
もうひとつは、欠損金の繰越控除や租税特別措置などにより法人税負担が軽減されている額が5.8兆円に達しており、これらがなかりせば10.4兆円の法人税収が5割以上増えて16.2兆円になるという事実。
経済教室の著者である一橋大学の田近特任教授は、法人税負担が国内業種に集中している現況下、減価償却制度の見直しを通じて財源を確保し、法人税減税分を国内業種における賃金の改善に充てるべきだと主張しているが、傾聴に値する主張だ。日本のGDPの過半は個人消費によって担われており、少しでも早く輸出頼みの経済成長から脱して、内需に依存した経済成長に移行していく必要があることは、衆目の一致するところだ。法人税の見直しが、内需型企業の負担軽減、それら企業での賃金の改善に直結する仕組みが作れるなら、検討すべき課題かもしれない。
それにしても、税負担の軽減措置により法人税収がこんなに損なわれているとは驚いた。特別措置が導入の趣旨に照らして本当に必要か、厳しく見直してもらいたい。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック