自民1強に危険なにおいを感じる(7月20日付朝刊9面「『自民1強』時代の行方」に思う)

自民党の野田聖子総務会長が過剰とも感じられる自信を持って自民党について語っている。野党経験を通じて現場感覚を身につけた、官僚の本質を理解して使い方を学んだ、とかは「そうかな」とも思った。しかし、自民党1強より路線が異なる二大政党が競う方がよいのではとの問いに対し、「人口は減り、国力は落ちという現在において、二大政党がゲーム的に争うなどという悠長なことをしている余裕はない。」というのはおいおいという感じだし、「自民党がありとあらゆる意見を取り込み、それらをぶち込んで政策をつくっていかないと間に合わない」まで言われると、それは驕りだと言わざるを得ない。
確かに自民党を構成する個々の人たちの主張は非常に多様で間口が広い。だからこそ先の参院選やその前の総選挙で国民多数の指示を得られたのだろうが、それだけ多様な人たちから支持を得たのに、実行している政策が極めて偏っている点に問題がある。集団的自衛権容認、機密保護法が典型だが、世論調査で明確に反対多数の政策を国会での多数を背景に一気呵成に実行してしまう。以前の自民党なら風向きが悪いとなれば、内部で首相批判の声が上がり、調整機能が働いたと思うが、いまや集団的自衛権容認に慎重な意見を持つ長老は発言の場もなく、若手議員はアベノミクスの魔術にかかったのか、次回選挙での落選が怖いのか大人しく指導部に従っている。
これだけ社会が複雑になると、有権者は自らの意見と完全に一致する政党を見つけるのは難しくなるが、そうした有権者の支持を間口の広さで集めた自民党に党内民主主義がなければ、日本全体の民主主義が形骸化しかねない。我々は期間限定の独裁者を選んだわけではないのだ。

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