なぜ日本では賃金が上がりにくいか(10月13日付朝刊3面「海外の稼ぎ賃金に回らず」を読んで)

消費税再増税の是非を巡り、日経が連日賃金や個人消費に関する分析記事を掲載している。本日の3面では国内企業の収益源が海外にシフトする一方で、国内雇用者の賃金は国内収益に連動させるとしている企業が多いため、企業業績の伸びに賃金アップが追いつかないとの指摘がある。確かに製造業の場合は、販売国での現地生産の動きが進んでいるから、アメリカで儲かっているからといっても大半は現地雇用による現地生産で、日本の工場労働者の賃金に還元するのはおかしいという理屈もあり得る。しかし海外での現地生産も、長年の国内生産・輸出や国内での技術開発があってのことであり、直接関与が無くても国内の労働者に利益を還元すべきだと思う。
すべての企業が海外で活動している訳ではないので、より根本的には国内の収益をあげることと、賃上げにおける労働者側の交渉力をアップする仕組みを作る必要がある。そうしないと結局賃金が伸びず、消費は低迷し、国内での企業収益も上がらないという悪循環から抜け出せない。日本の労働者の賃金交渉力が何故低いか?組合の組織率の低さや、非正規雇用の増加など様々な理由が絡み合っているだろうが、私は日本の雇用の形態が、就職ではなく就社的になっていること。個々人のキャリアアップが特定企業での経験の長さに相当程度依存するため、転職すると待遇がダウンすることが多いことに注目したい。転職してキャリアアップが見込めるなら、労働者は現在の勤め先に強く処遇改善を求め、ダメなら辞めることもできるが、転職しても処遇改善が見込めないなら、我慢して低い賃上げを甘受するしかない。多様なキャリア形成が出来る労働市場を時間をかけても作っていくことが必要だ。

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