ルールは安定に必須だ(6月14日付朝刊6面「『ルールよりディール』の時代」に思う)

第二次大戦後に米国をはじめとする欧米諸国が主導し作り上げてきた国際経済秩序が機能マヒの危機に直面している。先のG7は有効な合意に至らず、これに対抗して開かれた上海協力機構の首脳会議も、新たな秩序を生み出すには程遠い状況だ。このコラムの執筆者である飯野上級論説委員は、これを「ルールよりディール」の時代の到来と形容し、皮肉も込めてか「それは一概に悪いことではないのだろうが」と評している。しかしルールが力を失い、ディールで物事がどんどんと決まる世界は、先が見通せず、その結果中長期の視点での経済活動が阻害され、大変悪いことが起きるように思われる。眼前の小利に目を奪われて、先の大利を逃す愚は、古今東西さまざまな寓話でも語られてきたが、これをトランプ氏に分からせる方法はないものか。なければ早々に交代してもらうか、その行動を規制する仕組みを編み出さないと、世界経済は深刻な停滞に陥る危険がある。

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