賃上げを阻むもの(3月14日付朝刊社説「賃上げ低迷の根にあるものを断て」に思う)

春闘がヤマ場を迎えているが、賃上げは昨年を下回る見込みだ。原因は経済の先行き不透明感というが、賃金は、上がり始めるのは本当に景気が良くなったのを確認してからだし、少しでも不透明感が出てくれば頭打ち。要するに企業の経費の調整弁に使われているということか。社説は日本で賃金が上がらない根本にあるものとして、生産性の低さと解雇規制の厳しさを挙げているが、それだけではあるまい。最近日経出版から「日本経済のマーケットデザイン」を上梓したスティーヴン・ヴォーゲル氏は、日本の非正規労働者は優秀な人材が多いので、正規労働者に転換すれば、賃金コストの上昇以上に生産性が上がって、企業収益に貢献すると指摘している。よく日経記事でも非正規労働者の一定割合は、自ら望んで非正規の働き方を選択していると書かれるが、裏返せば正規労働者になりたくてもなれない人がいるということ。それを可能にしているのが、日本の甘い非正規労働規制だ。派遣で5年間以上働いたら、正規雇用される権利が発生するのに、手練手管でそれを回避したり、正規と同一労働なのに賃金が低かったりという事例がいくらでもある。こうした不公正な状況を解消して、しっかり働けば報われる仕組みを整えることも、働き方改革の重要な課題ではないか。

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