人身把握には「有能」(7月15日付朝刊8面「米政権は本当に『無能』か」に思う)

英国のダロック駐米大使がトランプ大統領のことを外交公電で「無能」と評したことが公になり辞任した。トランプ大統領は、政治や経済に関する深い知識はないし、長文の報告書も読めないと聞く。政治家を測る従来型の尺度では間違いなく「無能」なのだろう。しかし就任後ここまで生きながらえ、支持率も安定していること。彼のツィートを全世界の多くの人々がフォローして、あれこれ評していることを見ると、少なくともある側面では非常に「有能」なのだろうと考えざるをえない。それはどの側面か? 人々の心情を巧みに捉えて、人々が喜ぶ舞台を整え、自らがそこに登って人々を熱狂させる目標を打ち上げること。目標がうまく達成されそうならさらに舞台を盛り上げ、できそうもないことはこれも巧みに部隊の脇に葬り去っていく。政治という舞台の俳優としては非常に「有能」なのではないか。
従来の定義で「有能」な政治家たちは、政治の舞台に登り。オーソドックスな手法で演じてみたものの、課題の複雑さ、解決の困難さに観衆の支持をえられず退場していった。トランプ氏は最初から、複雑にからみあった政治の諸課題を、解きほぐすつもりもなく、能力もないが、自分が得意で民衆を熱狂させられる課題を選んで、一点突破する特異な能力を備えている。有能な政治家であれば、過去の経緯や他の課題とのバランスを考えてとてもできないことでも、怖いモノ知らずでやってしまう。そこが一定の支持層の心を掴んでいる所以ではないか。
トランプ大統領の一の子分である我が国の首相も、彼に習ったのか、天性なのか、どこか似通った能力を備えているようだ。

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