ガツンとやってやれは危険(7月3日付朝刊1面コラム「春秋」に思う)

春秋子が指摘している通り、国際捕鯨委員会脱退と韓国向け輸出規制強化は厄介な問題だ。日本ばかりが我慢するのはおかしい、一発ガツンとやってやれ!と快哉を叫びたくなる気持ちもわからないではないが、ここは冷静に損得を考える必要がある。特に韓国への輸出規制は、G20大阪サミットで日本が取りまとめ役になって、なんとか自由貿易を守ろう、拡充しようと、その価値を訴えて首脳宣言を取りまとめた直後である。トランプ大統領が、WTO違反の追加関税をチラつかせて、中国のみならず、カナダやメキシコ、日本を含む同盟国まで脅して、ディールによって譲歩を迫る強引なやり方を乱発しているのに対し、多国間のルールに基づいて話し合いで紛争を解決していこうとなだめたのが、日本やEUなど大人の諸国ではなかったか。その舌の根も乾かぬうちに、議長国の日本がこれでは、世界から「お前もか」と思われるだけ。今後はいくら日本が自由貿易を訴えても、ホンネとタテマエの使い分けと取られるのがせいぜいだろう。捕鯨の件も然り。国際的な非難を浴びてまで、国際組織を脱退してこの時期に商業捕鯨を再開せねばならない必要性は感じられない。
戦前、政治的な手詰まりに陥った日本が、対外強硬路線を強め、国際連盟も脱退して、戦争への道を突き進んで行ったこと。それを国民とメディアが熱烈に支持したこと。そしてそのツケを最もたくさん払わされたのが国民であったことを、忘れてはならない。

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