緩和余地少ない日銀の窮地(8月6日付朝刊6面「トランプ緩和の後始末は」に思う)

トランプ米大統領の強引な政策に引きずられ、世界が金融緩和競争に突入。その地響きが、世界の株式市場、為替市場、マネーフローを席巻している。黒田日銀総裁は、緩和手段は「いくつもある」と強がるが、アベノミクスに気兼ねして、米欧よりも長期にわたって緩和を続けてきた日銀の打ち手は、明らかに限られている。世界各国が自国第一主義の傾向を強めている中、自国経済防衛のために金融緩和を競う状況になれば、日本経済のみならず、相対的に脆弱な新興国経済を直撃し、世界をリーマンショック以来のカオスに陥れる危険を孕んでいる。今、日銀と日本政府がなすべきことは、数少ない打ち手を繰り出して金融緩和競争に参入することではなく、この連鎖を止めるべく、世界各国と協調することだ。

この記事へのコメント