日本型ポピュリズムに注意(9月16日付朝刊6面「米の『一国』ポピュリズム」に思う」

世界に広がるポピュリズムは大衆迎合主義と訳されるが、その定義は難しい。民主主義は本質的に大衆の意向に沿う政治ではないのか。その差は微妙だが、政治や経済の伝統的な理論、手法を否定し、大衆の感情に訴えて支持を得る手法がポピュリズムではないか。この点では、その得失を良く吟味せずに国民投票であっさりとEU離脱を決めてしまった英国はその際たるものだし、貿易黒字を絶対とするトランプ氏のやり方も然り。日本の過去を振り返ると、郵便事業の民営化をシングルイシューで問うた郵政選挙もポピュリズムの類だろう。政治手法のいい加減さという点では、アベノミクスも同じだ。政府財政と日銀の資金を総動員して、株価を上げ、景気を刺激し続けた結果、なんとなく景気がいい状況は長期化しているが、その反動で財政赤字解消は先送りされ、日銀が膨大な債権や株式を抱え損失リスクを高めている。次々と目標を取り替えて、目先の成果を強調するその手法は、日本型ポピュリズムと言ってもいいだろう。しかし政治や経済の理論に反した高揚や宴には、いつか終わりがやってくる。そのツケを払わされるのは国民だ。そこまでよく考えて行動しないと、EU離脱で進退に窮する英国のようなことになりかねない。

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