民主主義は秩序たり得るか?(11月10日付朝刊1面「揺らぐ自由・民主主義」に思う)

ベルリンの壁が崩壊して30年。ソ連という国名を知らない若者も多くなった。ベルリンの壁が民衆によって打ち壊される映像を見た時、誰もが自由と民主主義の勝利を疑わなかったが、実は自由と民主主義の試練はそこから始まったと言える。冷戦時代は、ベルリンの壁に象徴されるように移動の自由を阻む壁が、世界の至る所に存在した。東西対立の結果、それぞれの陣営内にも、内輪揉めしていては相手陣営につけ込まれるとの緊張感があり、不平不満や自由への欲求は存在したが表面化しにくかった。東西対立が終結したことで、たがが外れ、世界は自由と民主主義を謳歌するはずだったのだが。
自由と民主主義がもたらしたものは、格差の拡大、民族・宗教間の紛争激化、移民・難民の増加など、およそ薔薇色とは言いがたい世界だった。しかしそれでも、冷戦時代より後退しているのかと言えば、貧困も飢餓も経済水準も、大幅に改善されている。誰もが貧しく、自由も無かった時代は、更なる自由への欲求は行動に結びつきにくく、格差も当たり前と思われていた。自由と民主主義、未来への可能性を手にした途端、我慢は出来なくなり、欲求は不満に転じて爆発する。世界が自由と民主主義を使いこなし、もう一段レベルアップした社会を築くには、まだまだ解決すべき課題は多く、道は遠い。そのことを、この30年が気付かせてくれた。

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