聞きしにまさる申請ソフトのレベル(6月8日付朝刊3面「米欧 企業支援を拡大」に思う)

この記事のサブタイトルは「日本、申請煩雑で遅れ」。欧米諸国が支援の大半を消化して、資金枠の拡大を視野に入れているのに対し、日本は比較的進んでいる中小企業向けの緊急融資でも4割程度。申請が煩雑で進まないのに加え、申請受付後の処理も遅れている。遅れの理由のひとつとしてやり玉に挙げられているのがオンライン申請ソフト。急場しのぎで作成したのはど…
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この再委託は臭い(6月3日付朝刊31面「持続化給付金再委託は問題ない」に思う)

コロナ対策を理由に国費が湯水のように投入されている。緊急時である程度の拙速はやむを得ないが、国民の税金が無駄に使われないよう、最低限の規律は必要だ。問題になっている持続化給付金支給業務の委託などは、規律不在を白日の下にさらすものであきれるしかない。聞いたこともない一般社団法人が、経産省から769億円で受注した業務を749億円で電通に再委…
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今こそ宇宙エレベーターの出番(6月1日付朝刊11面「新世代の宇宙輸送探る」に思う)

米国で民間企業による有人宇宙ロケットの打ち上げが本格的に始まった。これを機会に、ロケット打ち上げ費用の低減が一層進むだろうが、現状のロケットシステムに頼る限り、コストカットには限界がある。そこで再利用型とか成層圏からの打ち上げなどが検討されているという。しかしこれらはいずれも、現在のロケットの改良型であり、抜本的対策にはならないのではな…
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おもてなしの心はどこに行った?(5月30日付朝刊34面「帰れぬベトナム人労働者」に思う)

新型コロナの影響で仕事が減ったり無くなった外国人研修生や留学生が窮地に陥っている様子が、写真特集で示されている。ベトナムの場合はベトナム航空が6月末まで定期便を欠航しているため、帰るに帰れない状況だという。生活に困ったベトナム人に食料品を届けるNPOの活動が紹介されているが、こうした外国人研修生や留学生にも、日本国民同様、国として支援を…
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真偽を判定するのは第三者(5月29日付朝刊2面「SNSと政治」に思う)

トランプ大統領がツイッターへの批判を強め、SNS規制強化に言及するなど、言論の自由に対する攻撃を強めている。自身のツィートに関して、事実確認が必要との読者向け注記を運営者が付したのに激怒したのがきっかけだ。何とも大人げない、と笑って済ませられる相手ならいいが、米国の最高権力者では、そうもいかない。もともとトランプ氏はツイッターを自らの発…
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モノ、便利、正解の3つの過剰とは(5月26日付朝刊6面「Z世代とつくるコロナ後」に思う)

作家の山口周氏が近著「世界観をつくる」で、日本企業が今も脱し切れていないのは、「モノ、便利、正解の3つの過剰だ」と書いているそうだ。主に電機産業が念頭にあるようだが、一般論としても考えさせられる指摘だ。日本人は、目の前にモノがあって、不便があれば、それを改善する正解を見つけ、実行するのに長けている。その最たるものが電機メーカーだ。ところ…
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医療のあり方全面見直しが必要(5月22日付朝刊2面「『不要不急』が問う医療」に思う)

コロナとの戦いは緊急事態宣言の解除が徐々に進み、第二幕に入ろうとしている。休業で大きなダメージを受けた飲食やエンタメ産業の窮状や公的支援のあり方は、メディアでも盛んに報じられているが、コロナ感染拡大当初から、全力疾走で感染防止や治療に奮闘している医療機関の実態については、突っ込んだ報道が少ないように感じる。本日のこの記事も、不要不急の受…
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勝つことと負けないことは違う(5月20日付朝刊社説「企業は持続可能性高める経営目指せ」に思う)

「勝つことと負けることは違う」というのは、山極京大総長の言葉だ。山極氏は長年ゴリラの研究をした結果、ゴリラは、勝つことよりも、命を失うリスクのある負けを避ける行動を基本としていることを発見したという。人間界、特に企業活動の世界では、勝つか負けるかという二分法の考え方が根強く、勝てなければ負けとみなすことが多いが本当にそうか。コロナ禍が広…
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政治は変わる、変えられる(5月19日付朝刊1面「検察庁法案 今国会は断念」に思う)

国民から反対の声が湧き起こっていた検察官の定年延長法案の今国会成立を政府が断念した。政府による検察官に対する統制強化に関する国民の懸念、反発が、検察官OBの反対表明にもつながり、与党内でも疑問の声が上がっていただけに、国民主権の国の政府としては当然の対応だろう。政府は次期国会で審議する意向というが、内容を根本的に見直すべきだ。与党の絶対…
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非日常の効用(5月17日付朝刊裏一面「休校の後に」に思う)

三重県の高校教師で歌人でもある大辻隆弘氏が、生徒が戻ってこない高校の非日常的風景を描いている。全国津々浦々でこんなことが起こっているんだなと思いながら読み進むと、いい話が書いてあった。ニュートンが万有引力の法則を発見したのは、ペスト禍でケンブリッジ大学が閉鎖されていた時。湯川秀樹が中間子理論の端緒をつかんだのは、室戸台風で大学が休みの夜…
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評価は他人が下すもの(5月16日付朝刊社説「拙速な検察庁の法改正は禍根を残す」に思う)

政府がコロナ感染のどさくさ紛れに強行しようとしている検察庁法改正に批判が高まっている。今朝の社説には全面的に賛成だ。定年延長部分は時の流れだとしても、特定の検察官だけが政府の判断で定年延長されるとなれば、どんなに基準を整備し、公正な取り扱いに心がけたとしても、人の性として政府におもねる傾向が出ることは避けがたい。政府は、そんなことはない…
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コロナを前に結束できない人類の運命は(5月15日付朝刊10面「台湾、WTO招待状来ず」に思う)

18日から始まるWTO年次総会への招待状が台湾に届いておらず、コロナ対策で先進的な役割を果たした台湾が、対コロナの人類の布陣を整える重要な会議に出られない可能性が強くなっている。共同で人の命を守ろうという目的の組織に、政治的な争いは持ち込むべきではないのは、子供でもわかることだ。資金拠出を停止している米国といい、台湾の締め出しを計る中国…
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その気になれば道はあるはず(5月13日付朝刊2面「倒産阻む司法の旧弊」に思う)

コロナ禍の下でも倒産件数は低水準。その理由の一端が、裁判所での破産手続きなどが行いにくいことにあるとの記事だ。東京地裁は不急の申し立ては控えるようにとの通知を弁護士会に送り、不急の破産などあり得ないとの批判を受けて軌道修正したとのこと。もちろんコロナ感染防止への配慮は必要だが、法的な手続きは非常に公共性が高く、ここが停滞することは絶対に…
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こんな時こそ本を読もうと思うのだが(5月10日付朝刊10〜11面「濃く深い世界へ店主がいざなう」に思う)

新型コロナで外出が出来ないので、もっと本が読めるかと思ったのだが、そうでもない。日頃書評欄で見たり、読書サイトで感想を読んで、気になった本を記録しているのだが、それだけでネット書店に発注して読むのは、気が進まない。買う前に手に取って、ページをめくって、チラ見して、思っていた通りと納得して買いたいのだが、それができないのが悲しい。結局、積…
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国の行為による損害は補償するのが当たり前(5月6日付朝刊24面「問われる公益性と補償」に思う)

コロナ問題に関連した政策論を展開する文章が文化面(裏一面)に掲載されるのは珍しい気がする。これは政策論ではなく日本文化のあり方を問う文化論という位置付けなのだろう。社会学者の橋爪大三郎氏の論旨は明解だ。コロナウイルスは自然現象であり、自然災害や戦争による被害の補償は行わないのが古代からの慣習法だが、外出制限や営業自粛要請は政府が決定した…
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米国を筆頭に 政治の貧困広がる(5月5日付朝刊7面「米大統領選『米中』競う皮肉」に思う)

米国の大統領選挙が半年後に迫っている。いつもであれば政策論争が激しく闘わせられている時期だが、コロナ対応でそれどころではないのか、もともと政策などないのか、共和党、民主党とも中国批判をトーンを競うという、異様な、ある意味情けない状況だ。この論説の中にも「再選のために手段を選ばないトランプ陣営と、弱みを見せられないバイデン陣営」との形容が…
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改憲の前にやるべきことがある(5月3日付朝刊5面「改憲の実現 改めて意欲」に思う)

憲法記念日の今日、改憲を推進する民間団体に安倍首相が改憲への意欲を示したビデオメッセージを寄せるという。新型コロナの緊急事態宣言を引き合いに出して、憲法に緊急事態条項が必要と訴えるようだが、問題はそこなのだろうか。ちょうど朝のNHKニュースで、国民の8割が改憲以外にまずやるべきことがあると考えているという世論調査結果を報じていた。まさに…
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やるなら一気呵成に(4月30日付朝刊3面「9月入学 国際化に利点」に思う)

コロナによる休校対策で俄かに9月入学制の導入議論が高まっている。見出しの通り、国際化に利点があることはわかっていても、移行に伴う軋轢を慮って、長年踏み切れないできた。コロナ休校の長期化で新年度に学校運営に大きな調整が必至になっている状況を、災い転じて福となすととらえて、一気呵成に実施してはどうか。私も海外駐在に帯同した子供たちを、現地校…
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当たり前の社会作りがコロナ対策の基本(4月28日付朝刊3面「個々の備え、病の芽摘む」に思う)

ノーベル賞学者の北里大学大村特別栄誉教授が興味深い話しをしている。新型コロナの治療薬はいずれできるだろうが、それで感染症の危機が乗り切れると思うのは甘い、また新たな感染症がきっと出てくると警鐘を鳴らす。現代人は感染症を避けようと、便利な製品や技術に頼るが、それだけでは不十分だそうだ。感染症対策の基本は、ひとりひとりが生活リズムをあらため…
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あっけらかんとし過ぎてないか?(4月24日付朝刊1面 菅官房長官インタビューに思う)

新型コロナのような感染症危機を予想していましたかと問われ、菅官房長官は「どこの国も予想していなかったでしょうね」と答えている。正直でいいが、政権を支える官房長官としては、あっけらかんとし過ぎてないかと心配になってしまう。実際世界でこの事態を現実的シナリオとして予想していた国があるかと聞かれると、どうだろうかとは思うが、リスクシナリオとし…
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