分断煽るのは二流政治(11月9日新聞休刊日に思う)

分断が最大のキーワードだった米国大統領選挙が事実上終わり、当選したバイデン候補が国民の融和を訴えた。しかし、分断の傷は簡単には癒えないとの見方が強い。同じ国民でありながら、選挙後もいがみ合うとしたら、それは大変な不幸だ。一致団結できるのは戦争の時だけという、煽り方は止めてもらいたい。それにしても、米国のみならず、最近の政治は国民の間の対…
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選挙は期限付独裁者選びか?(11月6日付朝刊1面「バイデン氏、過半数迫る」に思う)

米国大統領選挙の開票が佳境に入っている。ひとつだけはっきりしていることは、どちらが選ばれても当面、対立と分断が収まりそうにないこと。確かに選挙は候補者から次期政権を託す人物を選ぶ闘いだが、もうひとつの側面は民意の表明である。選ばれた者は、期間中、選んでくれたものの利益に奉仕する独裁者ではなく、選挙で示された民意を実現するため全国民に奉仕…
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法だけ守って社会は崩壊(11月5日付朝刊2面「首相『法に基づく人事』」に思う)

学術会議の会員任命問題で、首相は改めて、推薦された候補者通り任命する法的義務はないと繰り返した。法律の文章表面だけ見ればそうかもしれない。しかし、法には立法の趣旨があり、その文脈の中で読む必要がある。もう一歩踏み込めば、法律だけ守ればあとは何をしてもいいのかという問題も惹起する。社会は法規範のみで成り立っているわけではない。その外側に、…
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立法と行政の出番だ(11月4日付朝刊4面「暗雲広がる同一労働同一賃金」に思う)

正規・非正規の待遇格差をめぐる最高裁の判決は、明暗に別れた。本日の中外時評が注目するのが、非正規労働者が賞与や退職金を求めた訴訟の判決で、いずれも不支給は不合理ではないと退けられた。問題はその論理で、経営が人材確保のために正規・非正規の差を付けているならOKとした点だ。もしこの論法が許されるなら、非正規雇用を維持したい企業が群がり、法律…
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ありきでは必ず失敗デジタル化(11月2日付朝刊6面「デジタル行政の死角なくそう」に思う)

標語のようなタイトルになったが、会社生活何十年で筆者が数々のシステム化を経験した結果感じるのことは、これに尽きる。確かに行政のデジタル化は遅れているから、進めた方がいいと思うが。何をいつまでにどうやってやるのかは、現場の実態に即して慎重に検討すべきだ。そんなことを言ってきたから、これまでできなかった、というのも一面の真理だろうが、失敗し…
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経済構造を変えないと(10月30日付朝刊4面「首相、家計・所得に照準」に思う)

菅内閣の重点政策の話。見出しのように、家計と所得を本当に改善するなら、現代日本の構造的問題である、所得減少による消費低迷から経済停滞への連鎖、への根本的対策となる可能性はある。しかし、具体的施策として並んでいる、携帯料金値下げ、薬価抑制、最低賃金引上げだけでは、経済構造を根本的に変えることはできない。結局アベノミクスと同じで、やってる感…
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いつまで米国と軍事力に頼るのか?(10月29日付朝刊7面「準大国の休息は終わった」に思う)

目前に迫った米国大統領選でどちらが勝利しても、当面は内政重視で、国際問題への積極的関与は望めないという秋田コメンテーターの見方には全面的に賛成だ。だから、日本を含めた準大国が軍事面で米国の代わりに役割りを果たすべしとする結論には、まだそんなこと言ってるのかという感想を禁じ得ない。腕力の強いものが跋扈する時代はもう終わった。というか、終わ…
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独禁法は資産独り占めにも適用すべきだ(10月28日付朝刊5面「過剰貯蓄 経済冷やす」に思う)

金は天下の回りものとはよく言ったもので、経済は金が循環しないと活性化しない。米国では収入上位1%の富裕層が年間60兆円も貯蓄を増やしていると紹介されている。貯まった金が投資に回ればまだいいが、投資も低迷しており、まさに過剰貯蓄が経済停滞をもたらしているという指摘通りだ。Googleが独禁法違反で訴えられているが、資産にも一定以上貯めたら…
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核兵器保有が違法となる日(10月26日付朝刊「核禁止条約 来年1月発効」に思う)

核保有国が含まれていないから実効性に課題などと評しているが、保有国が自ら違法と認めるわけがない。国連で採択された核兵器の保有・使用を禁止する条約が来年1月に発効するのは、人類の歴史上画期的なことだ。まずは毒ガスなど非人道的大量殺戮兵器と同様に、条約で明確に禁止されたこと。そして、核保有国の恫喝や懐柔に屈せずに、多数の国連加盟国が勇気を持…
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大きな政府は格差社会の必然(10月22日付朝刊7面「『バイデンでも株高』のわな」に思う)

4年毎にやってくる米国大統領選挙。毎回メディアを賑わす。政策だけ見ていると、最近は共和党と民主党の区別が難しくなってきた。本日のオピニオンのテーマも、経済活性化は、形は違えど共和党と民主党で大差なく、株価はどちらか当選しても上がるということ。それもどうかと思うが、共和党が小さな政府で民主党が大きな政府という区別も風前の灯だ。なんで、そう…
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K字型回復の行き着く先は格差拡大(10月20日付朝刊「二極化景気、対策は的絞れ」に思う)

うまいこと言うものだ。コロナ禍からの経済回復はV字型でもU字型でもない、K字型だそうだ。上に向く業種と下に向いたままの業種に二極化することを表している。であれば筆者が指摘するように、対策もより下向き業種と関係者に絞りこんだものにしていく必要がある。満足に食事ができなかったり、自殺者が増えている状況は、社会が正常に回っていないことの証左だ…
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これこそ日本型ボビュリズムだ(10月19日付朝刊34面「出口見えぬ学術会議問題」に思う)

学術会議の会員が推薦通りに任命されなかった問題で、政府与党は学術会議の予算やあり方の議論にすり替えを図っている。世論調査をみる限りこの作戦は奏功しているとは言えないが、デマを含め学術会議への批判がネットを中心に流布しており、冷静な議論が求められる。本記事は「知」への反発がその背景にあると指摘しているが、これは世界で広がるポピュリズムの典…
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多様な貸し手求む!(10月16日付朝刊2面「日産、苦渋の高金利調達」に思う)

業績悪化からの脱却を目指す日産が、長期戦略実行に対応した中長期の資金調達を国内で出来ずに外債に頼ったという話し。足元の業績悪化や格付けをみると、ある程度の高金利は致し方ないと思うが、国内では貸し手がいないのに、海外市場では高金利につられて何倍もの応募があったという違いには驚いた。国内は金余りだと言われているのに、ある程度のリスクを取って…
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やってる感に惑わされないこと(10月15日付朝刊社説「安心で質の高い不妊治療に」に思う)

一面トップのデジタル化に始まり、社説の不妊治療、携帯料金の値下げ、地銀再編など、菅政権の看板政策が連日のように大きく報道されている。一方で経済教室が指摘するような、コロナ禍での経済弱者への支援や格差解消策など大きな政策課題は、取組み方針すら見えないし、学術会議の会員任命問題に象徴される強権的な手法も気になる。自らも官房長官として深く関与…
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政権=国ではない(10月13日付朝刊4面「学術会議、政府から独立を」に思う)

自民党の甘利議員が、学術会議は政府の委員任命に不満なら、独立して純民間団体になれと威嚇している。その主張のなかで気になるところがあった。国の補助金を得て活動するなら、国益に沿って、公に奉仕するのが前提としているところだ。国益とか公のあり方を決めるのは時の政権で、要は国から金をもらうなら政権の思う通りに活動せよ。それが嫌なら独立して私人と…
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コロナ感染者・死者数だけでは見えないもの(10月10日付朝刊8面「『命か経済か』には解がない」に思う)

コロナの感染抑制と経済回復の二兎を追う戦略は危ういとの指摘には誰もがその通りと感じるだろう。しかしこのコラムの主眼はそこにはない。感染抑制と経済回復の問題を、命か経済かと捉えるのではなく、命か命かというように、経済問題も命の問題として考えるべきというところにある。コロナ禍の影響で成長率が何%マイナスとか、企業倒産件数が何件と報道されるが…
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義務でなければ何してもいいのか?(10月8日付朝刊4面「政府、推薦通り『義務でない』に思う」

誰もが、ためにする言い訳とわかっている説明を言い放ち、問答無用と押し通すのが、最近政治の世界で流行る手法だ。遂に日本の新首相にも感染した。学術会議の推薦者の一部を任命しなかった理由を問われて、もともと推薦通りの任命は義務でないと開き直った。理由の説明にもなっていないし、義務でないことは守らなくてもいいと天下に公言したようなものだ。すべて…
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やさしい言葉に気を付けよう(10月6日付朝刊4面「米衛星網支援 交渉材料に」に思う)

在日米軍の駐留経費の一部を日本側が肩代わりする比率を決める日米交渉が始まる。米国側は同盟国に一層の経費分担増を求める構えであり、交渉は難航しそうだ。既に日本は世界でも最も高率の経費分担をしており、既存の枠組みの中では、増額は難しい。米側が求めているのは、日本駐留経費の分担ではなく、米軍の世界展開経費の分担であり、質的に全く違う点に注意が…
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米国の住宅ローンに学べないか(10月5日付朝刊1面「住宅ローン 完済年齢上昇」に思う)

住宅は多くの人にとって人生最大の買い物だ。住宅ローンの返済には30年以上かかる例も多く、完済年齢が平均73歳だという。年金が増えない上、デフレ経済が長引く中で、ローンを返済し続けるのは大変だ。一方の住宅の資産価値は、家屋部分は着実に下がる例が大半で、土地価格もバブル期以降ずっと低迷している。日本人は持ち家志向が強いし、世の中の制度もそれ…
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米国政治のまねはやめて(10月2日付朝刊42面「学術会議 6人任命せず」に思う)

菅内閣が学術会議から推薦のあった会員候補者のうち6人の任命を行わなかった。学術会議の自治を尊重する立場から、歴代内閣は推薦者全員を任命してきており、異例の対応だ。しかも理由を問われた加藤官房長官が、権限の範囲内で当然と取れる紋切り型の答弁をしただけで、理由も明らかにしないのは納得がいかない。民主政治をしっかり機能させるには、憲法や法律の…
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