ここに大学の目指すモデルがある(7月1日付朝刊11面「沖縄科技大学院大、世界10位に」に思う)

科学誌ネイチャーを発行する会社がまとめた、高い割合で優れた研究論文を発表している世界の研究機関のランキングで、沖縄科技大学院大が10位となった。日本勢では東京大学などを抑えてトップ。論文の絶対数ランキングでないところがミソで、小規模な大学でも質の高い論文比率が高ければ上位にランクされる。恥ずかしながら沖縄科技大学院大という大学名を私は初めて聞いた。学生と教員の半数以上は外国人で、公用語は英語。理事には4人のノーベル賞受賞者を含め、国内外のトップ研究者が名を連ねるという。日本もやればできるじゃない、と驚いた。
このところ毎年のようにノーベル賞を受賞している日本だが、これは20年も30年も前の研究成果に対するものであることが多い。文科省自身が基準に掲げている論文引用数などでは、日本の大学の世界ランクは下がるばかり。その最大の要因は、国立大が独立法人化され、研究成果を示さないと予算が回ってこない仕組みが導入された結果、短期的に成果の見込める小ぶりな研究ばかりが横行。研究者の相当数が身分保障の弱体な契約期限付きの状態に置かれ、落ち着いて研究できる環境にないからと言われる。沖縄科技大学院は、「国の支援による優秀な頭脳を引き寄せる」とあるから、沖縄経済振興目的で例外的に扱われているのか?
しかし、それが成果を上げているなら、例外をスタンダードにするのが大学のレベルを上げる近道に違いない。日本はOECD諸国中で教育にかける国家予算の比率が最も低い。なけなしの予算をケチって、あれこれ実現が難しいことにつぎ込むよりは、成功が証明されている方法にドンと金を出すべきだ。安物買いの銭失いという言葉は教科書に載っていないのか。正式には未発注のF35ステルス戦闘機100機分の1兆円を、教育予算につぎ込んで、世界中から優秀な頭脳を集める方が、よほど日本の安全保障にも寄与すると思うが如何か。

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