減税でなく増税でしょ(9月30日付朝刊1面「M&Aに減税措置検討」)

大企業が儲けを内部留保として溜め込み、投資に消極的な姿勢をとっているのを、何とか積極化させようと、自民党は投資や企業買収に関連した減税措置を検討している。しかし、これは発想が逆ではないか。国の財政が厳しいと言って、消費税は上げておきながら、ただでさえ法人税率を下げ続けている企業には更なる減税では、バランスが取れない。内部留保を投資に向け…
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絵に描いた餅のガバナンス(9月27日付朝刊19面「報酬決定権『社長に一任』3割」に思う)

ガバナンス改革が言われながら、まだ社長が実権を握り、役員でも頭が上がらない企業が多い。3月期決算の上場企業の3割以上が、役員報酬の決定権を社長に一任しているというから驚きだ。先日は日産の社長が、自分の都合の良いようにルールを変えて報酬を余分にもらったことで辞任したが、社長に一任と50歩100歩ではないのか。この記事では言及されていないが…
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トランプ氏の点数稼ぎに協力した日本(9月26日付朝刊1面「貿易協定締結で合意」に思う)

日米貿易協定の合意が未明に発表された。協定の文書もできていないのに、公表を急ぎに急いだ印象。日本側は農産品の輸入関税と数量でほぼTPP水準まで譲ったが、米国側は追加関税や数量規制など振り上げた拳を一時的に下ろしただけ。テレビニュースでは、両国が協定を誠実に履行している間は、制限措置は取らないと約束したらしいが、「誠実」というのはグレーな…
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具体策と行動が評価される(9月25日付朝刊3面「気候変動 各国すれ違い」に思う)

総論賛成、各論反対とはまさにこのことを言うのだろう。国連が開催した気候行動サミットは、事務総長が77カ国が2050年に温暖化ガス排出ゼロを約束していると演説したのと裏腹に、直ちに具体的な行動に踏み出す熱気に溢れるものではなかったようだ。一躍時代の寵児となったグレタさんは、緊急性は理解していると言いながら、経済的な影響に配慮して具体的な行…
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日本人らしさがあってもいい(9月24日付朝刊5面「経営者の冒険心が見たい」に思う)

日本ではベンチャー企業がなぜ育ちにくいのかというテーマ。最近は小型のベンチャーは随分増えてきた気がするが、ここでは世界の経済史に名を残すような、突き抜けた企業が出てこない理由について論じている。一番近いベンチャー企業と見られていたZOZOが、ヤフーに吸収されたこと、そのひとつの目的が安定と安心を求めたと見られることから、経営者の冒険心が…
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これはワンサイドゲームだ(9月21日付朝刊4面「日米、自動車巡り最終調整」に思う)

日米貿易交渉が最終調整局面に入り、今週の日米首脳会談で合意、署名される見通しだという。しかし内容を見ると、日本側が一方的に譲っただけで相互性に乏しく、1年先に大統領選挙を控えるトランプ氏に貢物を差し出したようなものだ。米国産農畜産品の対日輸入関税は、TPPの合意水準を上限にする方針で臨んだが、あっさりとこの上限水準まで押し切られ、輸入数…
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日銀も政治を忖度しないで(9月20日付朝刊社説「FRBは政治に屈せず適切な政策運営を」に思う)

米国FRBが連続して政策金利を引き下げることを決定した。米国の景気拡大は依然として続いており個人消費や雇用は顕著だ。なのにである。理屈で言えば、米中貿易摩擦や長短金利の逆転を受けた予防的措置ということも言えるが、大統領再選を意識したトランプ大統領のたび重なる介入に屈した側面は否めない。今回の利下げに対しても、大統領はその規模に満足せず「…
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高齢者もいろいろだ(9月19日付朝刊社説「高齢者への行き過ぎた配慮の見直しを」に思う)

国家財政悪化、特に社会保障関連費用の増大を受けて、高齢者への給付を見直すべきとの日経社説の論点は、最近よく聞かれるものだ。時に高齢者vs若者の構図で、世代間で予算を取り合うような極端な議論もある。しかし、高齢者にも若者にも、経済的に裕福な人もいれば、そうでない人もいる。国が助けるべき人もいれば、 そうでない人もいる。少し考えれば明らかだ…
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年金不信煽る記事(9月17日付朝刊2面「『貯蓄から投資』若者動く」に思う)

日経は「貯蓄から投資」のスローガンが好きだ。あの手この手で、貯蓄好きの日本人に投資をさせようとする。しかし現実のトラックレコードでいえば、日経平均にずっと積み立て投資をしてきた場合の採算は、最近の人為的株高でようやく黒字化したが、長らく赤字だったし、これからも赤字化する可能性がある。前にも紹介したが、米国で働いていた知人が、積立型の確定…
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日本型ポピュリズムに注意(9月16日付朝刊6面「米の『一国』ポピュリズム」に思う」

世界に広がるポピュリズムは大衆迎合主義と訳されるが、その定義は難しい。民主主義は本質的に大衆の意向に沿う政治ではないのか。その差は微妙だが、政治や経済の伝統的な理論、手法を否定し、大衆の感情に訴えて支持を得る手法がポピュリズムではないか。この点では、その得失を良く吟味せずに国民投票であっさりとEU離脱を決めてしまった英国はその際たるもの…
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徳俵に追い詰められた日銀(9月14日付朝刊5面「日銀、18〜19日に決定会合」に思う)

米国FRBに続いて欧州中央銀行ECBが金融緩和を再開したことで日銀が追い込まれている。FRBは週明けのFOMCで更なる利下げに踏み切ると見られている。背景には米中貿易摩擦などによる経済の先行き不透明感の高まりがある。日本も例外ではなく、戦後最長に並んだかと見られた長期の景気回復が停滞から下降に転じる境目に来ている。本来は米欧の中央銀行に…
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フリーハンドで一層危険な米政権(9月13日付朝刊5面「タカ派解任 変わる米政権」に思う)

ボルトン大統領補佐官が退任した。彼の主張自体は超タカ派で戦争好きであり、支持できるものは少なかったが、問題はそこではない。ボルトン氏の主張は内容はともかく不動のスタンスに貫かれ、大統領にも堂々と反対意見を述べられた。強大な権力を持つ米大統領の周囲には、本来様々な見方をする補佐官がいて、大統領は異なる立場の意見を勘案しながら、最終的な打ち…
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記事は正直に書きましょう(9月12日付朝刊1面「再改造内閣が発足」に思う)

紙面が内閣改造の記事でいっぱい。基本的に政府発表や首相、閣僚の言った通り、プラスこうしてほしいとの注文のかたまり。唯一の救いは一面コラムの春秋に本音の一端が垣間見えること。新鮮味に欠ける、首相のお仲間や菅官房長官の側近、さらには派閥内の順送り。こちらの方がよほど読者感覚に合っている。米国でも新大統領就任から一定期間は、お手並み拝見という…
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手段を選ばぬ自国第一が米国の本質(9月11日付朝刊6面「9・11、癒えぬ『超大国疲れ』に思う)

18年前の9・11、私は駐在でマンハッタンのオフィスにいた。乗っ取られた飛行機の突入は見なかったが、オフィスの窓からはツインタワーが煙を上げているのが見えた。その光景よりも、私の記憶に強く残るのは、その日を境に一変してしまった米国社会の様子だ。愛国的な歌がテレビやラジオで流れ、追悼番組が続き、家々の軒先には星条旗。政治家は口々に報復を叫…
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世論と乖離した政治の象徴(9月10日付朝刊21面「Brexitに出口なし」に思う)

英国のEU離脱の行方がますます混迷している。EUからは離脱して国境を復活する、EU加盟国であるアイルランドとの間には国境を作らないという、絶対解けない問題に答えを出さないと、先に進まないとしたら、見出しのごとく出口はないと言わざるを得ない。国民世論は、現時点では、EU残留が多数という。EU離脱を決めた国民投票時点では、離脱の影響をよく理…
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安易な口約束が災いに(9月6日付朝刊18面「『前倒し輸入』飼料業界困惑」に思う)

先の日米首脳会談で安倍首相がトランプ大統領に約束したとされる米国産トウモロコシの前倒し輸入。輸入の国家管理がされていないトウモロコシだけに、当初から一体どうやって輸入するのかという疑問があったが、この記事で無理があることが一層明確になった。経済合理性の反する取引だけに、補助金をつけるくらいでは実現が怪しい。もし今更発言撤回とでもなれば、…
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業界の枠にとらわれない事業展開が必要(9月5日付朝刊7面「業界なんていらない」に思う)

既存の産業の枠を超えて新しいビジネスモデルが続々と生まれる時代にあって「業界」に会社が属するという発想はもう古いのだろう。ビジネスモデルの分類はあり得ても、この会社は何業界という問いは意味をなさなくなっている。それでも日本にこれだけ多くの業界団体が存在し、日経新聞市場でも業界団体のトップによるインタビュー記事も多い。いったいなぜか?私の…
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足し算で考える人生もいいね(9月4日付朝刊10面「自分の余命知りたいですか」に思う)

血液成分の解析技術やAIの発達で、重い病を抱えた患者の余命を3ヶ月先程度までなら相当正確に推定できるようになってきたという。問題はそれを本人が知るかどうかだ。最後にやっておきたいことがあるという人の中には、知りたいという人もいるだろう。しかし知ることによって絶望感に苛まれる人も、出てくるに違いない。人の余命は毎日1日ずつ減っている。これ…
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税金の使い方が雑だ(9月3日付朝刊31面「無償化、裕福な層に恩恵」に思う)

本日は、東京・首都圏経済面の保育に関する記事から。10月から幼稚園、保育園の無償化が始まる。3-5歳児は収入に関係なく、0-2歳児は住民税非課税世帯のみが対象となる。このインタビュー記事で指摘されているのは、元々保育料は世帯収入で傾斜がつけられており、低収入世帯は負担が軽い。したがって今回の措置で一番恩恵を受けるのは、見出しにある通り収…
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憲法論議は堂々と本会議で(9月2日付朝刊1面「改憲『議論すべき』77% 世論調査」に思う)

改憲は議論すべきに決まっている。しかしどこでが問題だ。自民党が盛んに議論しようしようと言うのは、衆参両院に設置された憲法審査会。議論しようと言うのに、とたんに寡黙になるのは衆参両院の本会議や予算委員会。憲法は神棚に祭り上げてありがたがるものではなく、国政のあり方が間違っていないか、どうあるべきかを日々チェックする物差しである。政府や公務…
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米国民が買う限り貿易赤字は減らない(9月1日付朝刊3面「トランプ関税空回り」に思う)

米国が今日から対中追加関税の第四弾を発動する。1面のトップ記事では、米中相互の関税は第二次大戦の引き金にもなった1930年代の保護貿易時代の水準に匹敵する高さに達すると指摘している。問題はそうした高関税で、元々トランプ大統領が狙いとしている貿易赤字が減るのかどうかだ。3面のこの記事では2019年1〜6月の米国貿易収支を前年同期と比較して…
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