ひとり二千万万円も持ってない(2月25日付朝刊31面「個人金融資産1900兆円の行方」に思う)

個人の持つ金融資産が、今後も増加するかどうかなどと紙上で議論が行われているが、少しずれていないか。人口を一億人と単純化すると、統計上は赤ん坊から年寄りまで、国民ひとりあたり平均で二千万円弱の金融資産を持っていることが前提の議論だ。そんなに持ってている人が、周囲にいるのか。もちろん黙って、質素な暮らしをしながら持っている人もいるかも知れないが、普通に考えれば、著しく偏在しているということだろう。
預貯金に関する統計を見ると、2割以上の家計がゼロ、持っていても少額世帯の比率が高いが、この方が生活実感に近い。桁違いの金融資産を持つ富裕層が平均値を高めにみせているのだ。もちろん経済のあり方を論じる時に、総額や単純平均が重要な時もある、しかし政策を論じる時は、その分布にも十分注意しめもらいたい。コロナ禍で個人の金融資産は増えているから援助は不要などという、森を見て木を見ない議論が出てきたりすることもあり得るのだ。

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