思考停止は良くない(1月22日付朝刊4面「日米同盟以外、選択肢ない」に思う)

交渉戦略としては、相手に「私にはあなたと組む以外に選択肢はありません」と告げるのは最悪だ。足元を見透かされ、交渉上の立場が弱くなる。国家間でも同じ。交渉戦略を離れても、日本は米中の真ん中にいるのでなく、地理的には限りなく中国寄りにいる。アメリカから見れば、最前線の盾の役割ということだが、形勢が悪くなれば、捨て石ということになりかねない。…
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国民の求めない施策は断念を(1月21日付朝刊3面「首相の任期内改憲 岐路」に思う)

首相が通常国会の施政方針演説で強調したのは、憲法改正。どの世論調査を見ても、国民が希望する施策の上位にはない。確かに増税による財政再建など、場合によっては国民が求めていなくても、長期的視点から政治主導で断行すべき施策はあり得る。しかし、現時点の憲法改正は平たく言えば、無くても全く困らない、むしろ実施することで混乱や危険を招きかねないのに…
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労働時間全体の管理が必要だ(1月20日付朝刊1面「『違反』残業なお300万人」に思う)

2019年4月に大企業の残業に罰則付き上限が導入され、この4月には中小企業にも規制が拡大される。しかし全体としては長時間労働はあまり減っていないことが、総務省の調査で明かになった。記事が指摘している管理職による残業の肩代わりは、感覚的には広く存在していると思われ、追加対策が必要だ。記事に付されている表には、規制のポイントとして「管理者を…
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メディアの評価を鵜呑みにしない(1月18日付朝刊15面「現状認識に潜むワナ」に思う)

日米同盟は戦後最良とか日本の公的債務拡大に関する危機認識など、日々膨大な情報がメディアを通じて流れ、世の中の常識が形成されていく。しかし圧倒的多数は政府や公的機関、その意を受けた評論家などの現状肯定的な情報だ。ボーッとしていたら、それら常識が本当に正しいと思い込まされてしまう。本日の大機小機は、そうした現状認識に潜むワナに警鐘を鳴らして…
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企業は誰のものか(1月17日付朝刊23面「脱『株主第一』日本が先導を」に思う)

企業は株主のものというのが所有関係から見た結論だろうが、企業は誰のためにあるのかとなると答えは違ってくる。株主は資本の出し手で、基本的には配当や株価上昇を通じた金銭的リターンを目的としている。では、企業が資本だけで活動できるかというと、従業員、顧客、地域住民を含めた社会のサポート無しには満足な活動はできない。多くの伝統的日本企業は、こう…
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ずるずると継続は危ない(1月16日付朝刊3面「日米『強固な同盟』確認」に思う)

新安保条約が締結されて19日に60年を迎える。全国の大学を揺るがせた60年安保闘争から60年が経ち、国論を二分した歴史は忘れられつつあるが、今また日米安保は岐路に差し掛かる。政治・経済・軍事の3分野で、疑うことなく世界のスーパーパワーであった米国と太い綱で結ばれることで、日本が安全を確保しようという戦略は、結果だけ見れば、日本に戦争なき…
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一元的データ整備が必要だ(1月14日付朝刊1面「高齢医療、膨らむ単価」に思う)

これだけデータ処理の技術や能力が進んでいるのだから、高齢者医療の実態についても、もっと突っ込んだ分析を全国一律の基準で行うことができるはずだ。日経記事を見ると、75歳以上の後期高齢者医療の実態には、都道府県ごとに相当のむらがあるように思われる。財政負担の面からは、もちろん費用がかからない方が望ましいが、実際病気の人が目の前にいれば、治し…
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シニアの企業間流動性の確保がカギ(1月10日付朝刊17面「デジタル時代に年功賃金か」に思う)

人口が減少中の日本経済が成長を続けるには、生産性向上と労働人口の確保が必要だ。その両方に関連するのがシニアの活用。企業内で十分活用されないでいるシニアや、まだ働けるのにリタイアするシニアに、適所で働いてもらうことは、労働力不足の解消と生産性向上の両得につなげられる可能性がある。政府も70歳までの雇用を努力義務化することを検討中だが、シニ…
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「経済>環境」の日本 (1月9日付朝刊9面「地球温暖化に鈍感すぎる国」に思う)

欧州に駐在している同僚の話を聞くと、地球温暖化対策に対する日本の感度が低いことが、ひしひしと感じられるそうだ。欧州では、ストレートに温暖化のリスクとあるべき対策が議論され、最優先の課題として実行されていく。一方日本では、まず経済に大きな負荷がかからないかがチェックされ、財界が容認した政策だけが実行に移される。COP25で不名誉な化石賞を…
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力で紛争は解決しない(1月8日付朝刊6面「アフガンの罪人と聖人」に思う)

フィナンシャル・タイムズのコメンテーターが、アフガンの平和維持を題材に、米軍の力による平和と、故中村哲医師の農業復興による平和を比較している。もちろん軍配は後者に上がる。米軍は長期に亘り、多数の兵力を投入した。地場の権力構造も理解せず、やみくもに武力制圧したが、力による制圧は長続きせず、撤退に追い込まれつつある。一方で中村医師は、病気も…
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評価もせずに方針変更無しとは無責任(1月7日付朝刊3面「自衛隊派遣 変更せず」に思う)

安倍首相が、米国によるイラン司令官殺害にも拘らず自衛隊派遣の方針を見直さないと表明した。もちろん、それなりの信念と理屈があれば、拝聴した上でコメントしたいところだが、司令官殺害後の中東情勢の評価については言及無しというから困ったものだ。自衛隊の派兵は、戦闘地域でないことを前提に、情報収集目的で、閣議決定という軽い手続きで行うものだ。しか…
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タブーなき政治を求める(1月6日付朝刊社説「民意にもっと敏感な政権運営を」に思う)

日経社説の趣旨には賛成だ。安倍政権が民意を汲み上げる機能を喪失し、憲法改訂とそのための政権維持に突き進んでいる現状は、民主主義に反する上、日本の将来を危うくする。しかし、安倍政権、いや歴代自民党政権には、憲法以外に二つ、所与のものとして見直しを許さない政策的タブーがあり、このリセットが必要だ。第一は米国追随。米国の力と世界へのコミットメ…
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戦後75年の重み(1月5日付朝刊1面「春秋」に思う)

今年は戦後75年の節目の年。世界で75年に亘り、戦争で殺すことも、殺されることもな歴史を刻んだ国は、どれくらいあるのだろう。世界有数の戦力を持ちながら、戦争をしない国は希少性があるのではないか。春秋子も指摘している通り、日本の近現代史の中で、どれほどたくさんの人が子や孫を戦争で失ってきたことか。本当に「戦後」を蔑ろにしてはならない。 …
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これは米国によるテロだ(1月4日付朝刊1面「米軍、イラン司令官殺害」に思う)

米軍がイラクの首都バグダッドの国際空港内でイラン革命防衛隊の司令官を殺害した。米国は米国に対するテロへの報復措置だとして正当化している。テロへの関与が事実だとしても、独立国の最も公的エリアである国際空港で、一方的に攻撃を行った行為は、それ自体がテロと主権侵害であり、絶対に許されない。このように乱暴な行為は、報復の連鎖を招くのみで、国際問…
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経団連の求める雇用制度改革(1月1日付朝刊3面「雇用制度全般の見直しを」に思う)

経団連会長が年頭インタビューで、雇用制度全般の見直しを求めている。新卒一括採用、終身雇用、年功序列型賃金を特徴とする日本型雇用が、時代の流れに合わなくなってきたので変えるべしとの認識のようだ。確かにこれだけグローバル化が進んだ経済の中で、日本の雇用制度は世界に例を見ないユニークなものだ。これがいつまでも持続可能とは思えないので、見直すこ…
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働き方改革こそ官主導で(12月30日付朝刊3面「『専門磨けず』見切る若手」に思う)

長時間労働で疲弊し、専門性が身に付かないと辞めていくキャリア官僚が増えているという話。さもありなんと思う。仕事柄、中央官庁の官僚との付き合いは多いが、働き方が無茶苦茶だ。時間管理は(本当かと思うが)そもそも求められていないそうで、朝の出勤時間は多少融通が効くようだが、夜の仕事はエンドレス。朝から書類を作って管理職に上げても、見てもらえる…
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海外派兵を閣議決定で決めるいい加減さ(12月28日付朝刊1面「中東派遣を閣議決定」に思う)

政府は海上自衛隊の中東派遣を閣議決定した。派遣の目的を「調査・研究」とすることで、武力行使はできない前提での派遣となるため、国会承認が不要という。しかし、周辺で民間船舶に危険が及ぶ事態が起きた場合には、海上警備行動を発令することで武力行使が可能になるという。自衛のための必要最小限の部隊、戦力を持たないはずの自衛隊が、いつの間にか世界有数…
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人為的景気維持では困る(12月27日付朝刊4面「長期政権 最長景気が支え」に思う)

古今東西を問わず、景気が良ければ時の政権が選挙で有利という法則は揺るがない。その意味で、憲政史上最長となった安倍政権は、たまたま景気サイクルの波に乗ってスタートし、その勢いを国家財政と政策を総動員して人為的に支えて景気拡大を長期化したことで政権を維持してきた。その結果、景気はある程度維持されたかもしれないが、人で言えば集中治療室でチュー…
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政治のやり方がアンフェアーだ(12月26日付朝刊4面「辺野古工費2.7倍の9300億円」に思う)

民間企業のプロジェクトなら経営陣は総退陣だ。沖縄の普天間基地の移設先として、辺野古に米軍用基地を日本政府が建設しているが、そのやり方がひどい。工事をやり始めたら軟弱地盤が予想より大規模で、工費は3倍、工期も2倍近くになるという。しかも、着工して移転を既成事実化し、後戻りしにくくしておいてから、情報を小出しにしてくるやりかたは、極めて悪質…
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多様性を認める社会が必要(12月25日付朝刊1面「出生数最少 86.4万人」に思う)

2019年の推計で出生数が史上最少の86万人台に落ち込む一方、死亡数から出生数を引いた自然減は50万人を超えた。予想されていたことではあるが、少子化、人口減少は、歯止めがかからないどころか、むしろ加速している。産休や育休を取り易くしたり、保育や教育の無償化拡大など、様々な施策が動員されているが、効果が出てこないことをどうみるか。これらは…
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